ペルシアの栄光 2019 5 26
2019年5月26日の時事ドットコムニュースには、興味深い記事がありました。
イランで高まる緊張、日本ができることは?
(中東ジャーナリスト 池滝 和秀)
オバマ政権下の2015年7月、
核兵器開発の疑惑をかけられたイランと、
米英仏独中ロが締結したイラン核合意は、
イランの核開発を外交的に封じ込めることができるという前向きな評価が一般的だった。
確かに、こうした側面はあるが、
この合意では、イランのミサイル開発、
中東のゲリラ組織や政府への非合法的な支援活動は対象とされなかった。
この結果、レバノンのイスラム教シーア派武装組織ヒズボラや、
イエメンのシーア系反政府武装組織フーシ派、
シリアのアサド政権に武器や軍事技術を供与するイランの工作活動は野放しになり、
イエメンの隣国サウジアラビアやレバノンの隣国イスラエルは、
こうした親イランのゲリラ的な組織から現実の脅威にさらされている。
(引用、以上)
このようなイランの工作活動は、
つまり、イラン流で言えば、「革命の輸出」は、
外国から見れば、地域の不安や軍事的緊張を高める方向に見えます。
革命政権にとっては、「革命の輸出」は大義あることでしょうが、
国際社会からは「正義」とは見えないでしょう。
1979年のイスラム革命から40年も経過しました。
イランは、「革命の輸出」よりも「経済発展」を重視すべきでしょう。
もちろん、イラク戦争で、サダム・フセインのイラクが敗北したことは、
イラン人にも影響があったでしょう。
敬虔なイスラム教徒ならば、こう考えるのが自然でしょう。
サダム・フセインは、世俗化したから戦争に負けたのだ。
イスラム教徒は、イスラムの原点に戻らなけばならない。
もし、イランが「革命の輸出」をやめて「経済発展」を目指すならば、
日本としても、協力できることが多いでしょう。
「経済発展」こそ、ペルシアの栄光を取り戻す近道だと思います。